膣の病気で一番多い膣炎

看護師の独り言

膣炎は普通に起こる疾患で困ってる人は多いんですよ!

膣炎は女性にとって珍しい疾患ではなく、
その数は成人の女性のおおよそ3人に1人という大きな割合を占めています。


大腸に存在する細菌と同じように膣内にも常在菌が住んでおり、
酸性の状態を保ち女性にとって害となる菌の繁殖を抑えています。
このキーになるのがデーデルライン桿菌という乳酸菌の一種です。


常在菌であるデーデルライン桿菌が減り膣内での善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れてしまうと、
様々な病気を起こしやすくなってしまいます。
次に膣炎でも代表的なものをご紹介します。

カビによるカンジダ膣炎

カンジダはもともと膣に常在しているカビ(真菌)の一種です。
細菌が原因になる細菌性膣炎よりは罹患する可能性は低いものの、
決して珍しい病気ではありません。


その症状は酒粕やヨーグルトに似たおりものが増え、我慢できないかゆみを伴います。
ひどくなると外陰部にも症状が及びます。
おりものなどの臭いはさほどひどいものではありません。


抗生物質の服用やステロイド剤を使用したりすると
菌のバランスが崩れてしまい発症につながりやすくなります。
また、過労やストレスなどで体の抵抗力が落ちた時に症状が出やすくなります。

女性の独り言

まさかカビが原因とは・・・。

原虫が原因のトリコモナス膣炎

トリコモナス膣炎は、動物分類上でミドリムシやアメーバーと同じ一門に属する、
トリコモナスという原虫が原因の疾患です。


症状は黄色や灰色のおりものが増えることが主症状で、
おりものに悪臭を伴います。
症状はほとんどが軽いものですが、
主に排尿時に感じるかゆみや痛みを伴います。


もちろん男性は膣炎にはなりません。
とはいえ安心出来ず男性もトリコモナスに感染します。


男性の場合はほとんどが無症状に終わりますが、
感染経路として性行為が一番可能性が高いため、
症状がなくても全くの無関係ではなく
むしろ女性にうつしてしまうことがあります。


ですから、病院では女性のみではなく男性も一緒に検査を受ける必要があります。
どちらかからトリコモナス原虫がいなくなっても、
パートナーが感染していれば再びうつされてしまうことになります。


トリコモナスは、水のあれば生存していることがあるため、
性行為以外でも多くの人が利用するようなお風呂やプール、
あるいは温泉などが感染経路になることもあります。

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